メリット・デメリット

企業側から毎月支払われる給与とは異なり、年に数回支払われる給料がボーナスだ。

このボーナスは、毎月支払われる給与よりも労働基準法による厳しい決まりが存在していないため、企業側からしても支払うメリットは多くあるが、デメリットもある。メリットのひとつとしては、毎月決まった額を決まったときに支払わなければならないわけではないため、企業側から自由に決めることができるという点だ。月給であれば、安易に変動できないが、ボーナスはそもそも社内の規定に沿っていれば支払うべき義務はなく、従業員の評価内容に合わせて、あとから支払いを決めることができるため、従業員の働きに納得がいかない場合や景気や業績が悪い場合は支払わなくても良いというメリットがある。

デメリットとしては、退職時期が固まりやすいというものだ。誰しも、もらえるものはもらってから辞めたいと考えるもので、会社ごとにおおよそ決まっているボーナスの支払い後に、多くの従業員が辞めてしまい、人事の変動が大きく企業の経営に影響をもたらす可能性がある。同時期に一度に従業員が退職してしまうと、経営に影響を与えるだけでなく、採用にも影響を与えるようになる。一度に多くの人が辞めてしまうと、人員確保のために、本来ならば採用に悩むような人でも採用せざるを得ないということにもなってしまう。このようなことを防ぐための解決策としては、就業規則の工夫をすることだ。就業規則に退職時期を分散させるよう工夫を盛り込むことで、同時期の一斉退社を防ぐことができるだろう。